突板<つきいた>の特徴

突板とは

突板=つきいたと読みます。突板とは、木材を0.2㎜ほど、材料によっては0.4㎜ほどにスライスした板材のことです。
0.2㎜なので、ほぼ紙のようなペラペラの状態です。
主に高級材や、木目の美しい希少材を用いられることが多く、1本の丸太から、数百~千枚ほどのスライスした板材を得ることができます。
これらを、合板やMDF等の表面に貼付け加工することで、家具などの木製品づくりの材とします。

突板を使う理由

なぜ、突板を用いるのか?というと、諸々理由はございますが、主に
 ・希少材の有効活用
 ・製品時の利点
 ・薄いといえども天然目
が挙げられます。

突板利用による希少材の有効活用

高級材はそもそも価格が高く、例えば無垢材で家具の全面をそろえようと思ったら、とても高額な製品になってしまいます。
先に述べたとおり、1本の丸太から数百枚の突板が取れることから、これらを合板に貼付け無垢板のようにして処理することにより、
より効率的に、そして価格的にメリットを得ることができます。これが何よりの理由です。

突板を使うことによる製品の利点

上記の通り、突板を合板やMDFに貼付け加工し、それを板材としてモノづくりを行うと、
無垢材特有の、反り、割れ、当の厄介な問題を回避することができます。
これは消費者にとっても、結果的にありがたいことにつながるのです。

また、天然木というのは、思っている以上に様々な木目、表情をしており
無垢材でそれなりの木目をそろえようと思ったら、想像以上に難しいです。節が出たり、色の濃淡が出たり、木目が揃わなかったり。

1台のテーブルを特注で製作する、というような場合はなんとかなるかもしれませんが、無垢材をつかって2度と同じ表情のモノはできません。
よって量産においては 無垢材ですべてを処理するのはほぼ不可能に近いです。

他にも重量の問題などもありますね。

薄いといえども突板は天然木

とはいえ、突板は木です。合板等の表面に施すことで、外目には天然木と変わりません。
塗装も問題ないですし、何より木の手触り、風合いを感じることができます。

1本の丸太から多くの材を取ることができ、無垢材よりも比較的安価で、木目を揃えやすく、天然木特有の反り、割れ等を回避でき、
それでいて、外見は木そのもの。 これが 突板を使って木製品づくりをする理由です。

近年、突板といえども材の価格上昇とともに、価格が高騰しております。
個人の方がDIYで使うことは滅多にないかと思いますが、突板をうまく使うことは、木製品づくりに不可欠なものとなっております。
突板だからできる小技もあるので、これからの製品づくりにうまく生かしていきたいと思います。